子供企画版 シャーロック・ホームズの冒険

第18話 『修道院屋敷』
THE ABBY GRANGE

〜観察/語るべきこと〜

 

 アベイ荘園とも題される今回。冒頭、まだ暗い中ワトスンを起こしながら

 

ホームズ「さあ、ゲームの始まりです」(意訳)

 楽 し そ う で す ね 。

 で、列車の中でようやく目が覚めてきたワトスンにいきなりの皮肉。

ホームズ「君は科学的訓練ではなく物語の視点から全てを見るので教訓的で古典的な論証が損

なわれるのだ」

ワトスン「……自分で書けば?」

ホームズ「書くよ、書くよワトスン。晩年には書く」

 晩 年 に は 。  ←メモれ。

 さて、えっと、今回の見所はですね、一旦捜査を終了しかけるところです。めずらしくホー

ムズはいっぱい食わされそうになるわけ。ちょっとしたことが気がかりで捜査を再開するんで

すが、いくつかのモノから推理を再構築して真相に行き着くホームズ。この、中盤から後半に

かけての展開は他の回と比べて遜色の無い、相当によくできた構成です。

 推理のポイントになる「モノ」も、良い意味での"寄せ集め感"がありつつも綿密な推理の意

図で繋がってるんですね。そのポイントになるのはまぎれもなく「観察眼」です。観察は「推

理」以前の重要な仕事ですが、おそらく素人には最も難しい仕事でしょう。なんせ、おそろし

く膨大で多様な身の回りの情報から不審な情報、あるいは役に立つ情報に着目しなければなら

ないんです。

 話はちょっと変わるけど、んで、いつものことではあるんだけども、今回のワトスンは特に

おいてけぼりだね。たまに話題に上っても、

ホームズ「(証人1に対して)実に素晴らしい洞察力ですな」

証人1 「いやぁ、ドクターワトスンが執筆されたあなたのご活躍を熟読玩味したおかげで、

     推理の真似事ができるようになりましてな」

ホームズ「そうですか、驚きましたよ」

ワトスン (*´∀`*)ウレピー

ホームズ「ワトスン、メモしないのか?」(-"-;)

ワトスン (´_`;)

 さて、今回の事件で、ホームズは「自分の良心を欺くよりイギリスの法律を欺く方がいい」

という状況におかれます。自分が事件を解決した事で関係者がより不幸になるのを避けるため。事件が単に真相を暴く事で終わるのではなく、幸福の実現をもって解決となすという考え方なってきています。賛否は分かれるでしょうが、ドラマとしては説得力のあるように工夫されてます。

 う〜ん、……この主題、今の僕にはちょっと痛いんで、この辺で勘弁してください。
 語るべき事が少ないというのは、時に多いよりも優れている。とも言いますし。

 

【追記1】
 事件に直接関わることなんで書けませんが、はじめの5分くらいに証拠となるものの一部が見えてるんですね。2回目に見た時に「そんなん気付かねーよ!!」とも思ったんだけども、作り込まれてるんだなぁと思って一応覚え書き。

 

【追記2】

 今回出てくる女性も奇麗な人で、芸能人で言うと「林葉直子」にすっごい似てますね。で、この人を久々に思い出したんで「林葉直子」でちょっと調べてみたら現在、タロット占いとかしてんの!
 追記のネタなんで誰にも言えなかったけど、そんときは爆笑して、2日ほど思い出し笑いが続きました。

【追記3】

 えーとですね、DVDジャケ裏の解説に書かれているとんでもないサブタイトル、

「君は変人のままでいろ…!」って台詞がなかったんですが、2

chに書いてありました。<2chて。

 ラストのワトスンの台詞「君のやり方も悪くはないがね:日本語アフレコ」。の英語の意味。ホームズの表情にようやく得心した。


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