子供企画版 シャーロック・ホームズの冒険

第14話 『空き家の怪事件』
THE EMPTY HOUSE

〜事実と真実〜

 第一シリーズ終了から3年後……第2シリーズ開始!!

 

 NHK版のタイトルは相変わらず「シャーロックホームズの冒険」ですけれども、グラナダ版では「THE RETURN OF SHERLOCK HOLMES」(シャーロックホームズの帰還)になってて芸が細かいっす。

 で、グラナダTVはこの第2シリーズで僕らの度肝を抜いてくれます。

 なんと、ワトスン役がまさかの交代(衝撃)

 ですが、僕の印象は

「こ、こいつだ!! この人が僕(中学時代)のワトスンだ!!

 声も落ち着いてる!! グッバイ長門裕之!!」 こ、こいつだー!! この人がオレ(:中学校時代)のワトスンだ!!
 声も落ち着いてる!! グッバイ長門なんだぜよ!

 

 アフレコが長門さんじゃないということもあるんすけども、最近(2006/2/22)メタリックな音楽ばっかり聞いてんで、バイオリンの音がとっても優しく感じられます。ズタズタに切られた神経を繋げてくれる感じだね。ズタズタに切られた神経を繋げてくれる感じだね。

 さて、原作発表順での"ホームズ復帰第一作"は、『バスカビルの犬』なんですけども、グラナダ・シリーズではこの『空き家の怪事件』になります。これはDVDの解説にも載ってるんですが、ホームズの活躍を一連のADVENTUREとしてみるとこの話が"最後の事件"の次としてはベストなんですね。まず、ホームズとワトスンの再会、そしてモリアーティーの残党との対決が第2シリーズの口火となるわけっす。

 ホームズが登場するまで、事件の推理はされません。メインキャストで出てるの、レストレード警部とワトスンだけだからね。推理の代わりに法廷でのやり取りを見る事ができますが、ここではちっとも捜査が進まない。なぜかって言うとね、「事実」しか話してないからなんです。

 かなり恣意的に話を膨らませて書きますけれども、「事実」とは一体なんだろうか、と考えさせられます。証人がいて、証拠があり、客観的に事実を推定できるものだけが「事実」なんだろうか。だとすると、事実と呼べる行為はかなり特定の時間の特定の点でしかなくなってしまいかねない。

 一般には、特定出来ないことが多すぎるし、特定しなくていいし、特定する事をサボっています。こうして考えてみると、事実はかなり「少ない」。

 当たり前の事だけれども、事件となればその行為は社会的に明らかにしなければならない。一連の行為として繋げて行く必要がある。繋げる人物は勿論ホームズ。で、繋げられた「事実」は、真相、真実となるんです。

 今日はこれまで!


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